●2017.5.13
北村聡バンドネオンソロ米子公演@PARADE
親密な会場で美しいひと時となりました。
バンドネオンをひざ上に抱えて、演奏する姿。
身を大きく乗り出すこともなく、静かな顔をして演奏されるのだけれど、
蛇腹を引いたり押したりの動作と呼吸が相まって
北村さんの内に秘めたる情感が溢れ出、見ている私は感極まるものがありました。
その音色の中に一瞬光が射したり
港町ブエノスアイレスの場末のバーの空気を感じたり。
楽器編成が大きくなれば、音はそれだけ華やかになるけれど
それが音楽の豊かさということでは全くなくて
ふと囚われるメロディーの美しさや、一音の切なさ
思い描く情景が心の内側に深く入り込んでくることが
音楽の幸せに直結しました。
会場のPARADEさん。奥に佇む元バレエ教室の空間は、
時を経たあたたかさがふんわりと漂っています。
そこで身を乗り出すように聴く方や
子供のように目を輝かせている方々の姿も美しく、
演奏者と聴衆と演奏空間が親密に融合していました。
ご来場いただきましたお客様本当にありがとうございました。
念願だったPARADE元バレエ教室の空間でライブ実現を叶えてくださった赤松さんを初め、多くの方にご協力をいただきました。
関わって下さった全ての方に感謝します。
そして北村聡さん、素晴らしい演奏をありがとうございました。